旨いものを喰おう

喰いましょう。さぁ。

何ッにも言えねえや。

例えば、相当の地位があるのに、周りからからっきし好かれてない人とか、毎日が上滑りの連続ってな塩梅の人のために身を粉にして働く僕らを支えるにんにく卵黄。そんな僕らに時たま訪れる幸せのタイム。諸々が中和して「まあええわ」に着地するその瞬間にやってくる、何ッにも言えねえや。

 

自分が、相当の覚悟をもって守り抜こうとする生活、それを脅かそうとする状況、それを企てているかのように見える人間たちの罪のなさたるや、好悪のバランスが取れずに一線を踏み外してしまう人たりの罪のなさに似、例えば所有する剛体を川に沈めるに至る憎悪を聞き、これまた何ッにも言えねえや。

 

自分を都合よく利活用するかに見える人々の、対して自らを忙しくするその基盤は信頼と期待にある一方で、依頼者の側に垣間見える孤独と寄る辺なき身辺を察するに至り、散々荒れ狂う家庭の果てに見た笑顔を失くせないと感じるときに沸き起こる、苦労と交換に生じる責任と交換で成り立つ幸福の所在を実感するとき、何ッッにも言えねえや。