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旨いものを喰おう

喰いましょう。さぁ。

忸怩たる思いを前にタラオとて、、、

遂げられるタラオの思い?其は如何に?一般人と常識人の補集合とは?俺は酔っ払っているのか?酒を飲んでいるのか?飲んでいるとは?酒とは?一体何なんだろうか?すべてを問うてみよ。タラオに問うてみよ。さすればタラオは言うだろう。「貴様のその脳裏にカツオ兄ちゃんの肢体を浮かび上がらせてやるですぅ」と。だから何だというのだ?

 

小説というのは何のために存在するのであろう?妄想世界で遊ぶため?自分の体験を再評価するため?人物に感情移入するため?寂しさを紛らわせるため?すべてが正解であり、すべてが不正解である。推理小説、恋愛小説、歴史小説。。。ジャンルを分けることに何の意味があるのだろう。草食系?肉食系?ガテン系?生物の種の分類の、一種でしかないホモ・サピエンスへの適用。それによって生まれるものは?憎しみ・嫉妬・軽蔑・嫌悪。。。

 

何という世の中だろう?分類し、分析することの限界はとうに自然科学の中で証明されているというのに?自分の専門分野への固執が統一理論への融合を妨げているのか?それともそもそも世界は理解不能なのか?シンプルな法則は常に世界のごく一部をモデル化したに過ぎないのか?電磁気学はたった4つの法則でほぼすべての現象を記述できるというのに?

 

タラオはわからなかった。電磁気学も自然科学も理解の及ぶ範囲ではなかった。大して旨い夕食ではなかった。しかしそれはタラオの感じ方の問題であり、料理の善し悪しで議論されるべき命題ではない。タラオがその食卓に集う成員に対して何を感じ、醸成される空気にどう感応するか。それがタラオの夕食の味を決めているのであって、人生はかくあるように複合的な要因により成り立っているのである。ということにカツオはとうの昔に気づいていた。